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鯛茶漬けと山芋のわさびじょうゆあえ

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早いもので1月も半ばを過ぎました。1年で最も寒い時期、気を 引き締めて乗り切りたいものです。

鯛(たい)は姿が美しく、「めでたい」にも通じるところから、 縁起物として重用されてきまし た。祝い膳の尾頭付きは、おなじ み。脂肪分が少ないため、味が落ちにくく、上手に調理すると上品 なだしが出ます。

私が子どものころ、生ものの刺し身は大人の食べ物。普段は口に しませんでしたが、正月など特別 な日のお膳のあと、小さなお茶わんで鯛茶漬けを作ってもらった思 い出があります。 正月は家長の祖父や祖母から順に入浴し、身なりを整えて食卓を 囲むのが恒例。鯛に初めに箸を付 けるのも祖父でした。お年玉の入ったポチ袋には、私たちきょうだいの名前と年齢がきちんと書かれていて、ありがたくいただいたものです。 現代の暮らしから見ると、ちょっと古風かもしれませんが、こうした年中行事を経験することで、 子どもたちは目上の人への口のきき方や周囲への感謝の気持ちを学 んでいたのかもしれません。  わが家で鯛茶漬けと、いつも一 緒に出されていたのが山芋。「粘膜を丈夫にする」と言われ、梅やユズとあえて、よく食べました。 食を通したコミュニケーション は「体に刻む教育」なのです。

【鯛茶漬け】

〈材料〉2~3人分
鯛の切り身        200㌘
炊きたてご飯       適量
山椒(さんしょう)の実  少々
おろしわさび       適量
酒          大さじ1
しょうゆ       大さじ1
だし汁          適量

〈作り方〉

  1. 鯛は、ごく薄切りにして酒とし ょうゆをまぶし、下味を付ける。
  2. 丼にご飯を盛って、その上に鯛 を並べ、わさびを載せる。だし汁 を注ぎ、山椒の実を飾って出来上 がり。

【山芋のわさびじょうゆあえ】

〈材料〉2~3人分
山芋           100㌘
わさび          適宜
しょうゆ         適宜

〈作り方〉

  1. 山芋を千切りにし、混ぜて少し 粘りを出した後、器に盛る。
  2. 食べる直前に、しょうゆをかけ、 その上に、わさびを載せる。

提供:盛岡タイムス


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